こんにちは。響です。
フィギュアスケートってスポーツ競技の中でも華やかな一面がありますよね。
そのプログラムに必要なものといえば振り付けや衣装だけではなく音楽!
この音楽にはクラシックが使用されることが多いですよね。
今回は2020年の全日本フィギュアで宮原知子さんが使用した『グノシエンヌ』についてお伝えしようと思います。
グノシエンヌってどんな曲?
『グノシエンヌ』という曲を耳にされたことあるでしょうか?
この曲はフランスの作曲家、エリック・サティが作曲したピアノ曲になります。
彼が作曲した曲は『ジムノペディ』や『ジュ・トゥ・ヴ』が有名ですが『グノシエンヌ』も同じくらい知られている曲です。
この『グノシエンヌ』ですが現代は第7番までが知られています。
でも、作曲された当初、サティ自身が『グノシエンヌ』というタイトルをつけたのは第1番から第3番まで。
ですので、この3曲だけを取り上げて『3つのグノシエンヌ』という場合もあるんですよ。
この第3番までの曲はプーランクによって管弦楽曲に編曲されていることでも有名です。
この『グノシエンヌ』の特徴は東洋的な雰囲気があることと、演奏者に向けての奇妙な注意書きがあることです。
この注意書きがかかれているのは、1番から3番までですが、それらをご紹介しますね。
第1番「思考の隅で…あなた自身を頼りに…舌にのせて」
第2番「外出するな…驕りたかぶるな」
第3番「先見の明をもって…窪みを生じるように…ひどくまごついて…頭を開いて」
どれも暗示的としかいいようのない表現ですよね。
作曲者自身の書き込みなので、曲の雰囲気をつかむのには効果的なのでしょうが、不可思議な部分がありますよね。
これらの書き込みがあるのは第3番までです。
これはサティが生前、『グノシエンヌ』の名前で発表した曲が『3つのグノシエンヌ』と呼ばれている第1番から第3番までだからです。
他の4曲は作曲時期や曲の傾向から『グノシエンヌ』と勝手に命名されただけなんですよ。
『グノシエンヌ』の難易度は?動画はあるの?
『グノシエンヌ』の難易度は初級の上から中級に分類されます。
とはいっても、近現代曲に分類されるので、バッハやベートーヴェンといった古典派の曲とは違う部分があるということを忘れないようにしてくださいね。
では、ここでYouTubeから探してきた『グノシエンヌ』の演奏をご紹介します。
6曲のグノシエンヌが入っていますが、各曲がそれほど長い曲ではないので15分ほどの再生時間です。
ちょっと不思議な雰囲気になる曲が並んでいたと思います。
カバーになっている写真はエリック・サティ本人。
音楽界の異端児、音楽界の変わり者などと称された彼ですが、こうやって肖像写真を見てみると、そんな雰囲気は感じませんよね。
『グノシエンス』はどんなメディアで使用されているの?
東洋的な響きのある『グノシエンス』ですが、不思議な雰囲気もありますよね。
こういう曲をドラマや映画の曲として使用することはあるのでしょうか?
ちょっと気になったので調べてみました。
すると、女子フィギュアスケートの宮原知子さんが2020年のプログラムで使用されていることがわかりました。
彼女は2020年の全日本フィギュアスケート選手権のSPでこの曲を使用したので、見たことがあるという読者様もいらっしゃると思います。
彼女以外にもフィギュアスケートのプログラムのこの曲を使用している選手はいます。
ロシアのアンナ・シェルバコワさんが2019年のプログラムでこの曲を使用されていました。
グランプリ・ファイナルなどでも披露されたプログラムなので、覚えていらっしゃる読者様もいらっしゃるでしょうね。
これ以外にもドラマなどで使用されています。
- 名探偵ポワロ:第50話「五匹の子豚」(編曲された第1番)
- 相棒 シーズン6:第19話「黙示録」(第1番)
- 熱海の捜査官 :第1話から最終話の随所(第1番)
これ以外にもアニメ『涼宮ハルヒの消失』の劇中で第2番と第3番が使用されていたり、ゲームソフト『太鼓の達人』では課題曲「サーフサイド・サティ」の一部にアレンジされたものが収録されていたりするんです。
このように、いろいろなメディアで使用されているので、耳にしたことがあるという読者様も多い曲なんでしょうね。
『グノシエンヌ』ってどんな曲か知ってますか?
ここまで、『グノシエンヌ』のことをいろいろお伝えしてきました。
- 『グノシエンヌ』はフランスの作曲家エリック・サティのピアノ曲
- 『グノシエンヌ』としては第7番まであるが、作曲者が名付けたのは第1番から第3番まで
- 第1番から第3番までの『3つのグノシエンヌ』はプーランクが管弦楽に編曲している
- フィギュアスケートの宮原知子さんがSPに使用
- ドラマやゲームなどにも使われている
『グノシエンヌ』は 『ジムノペディ』や『ジュ・トゥ・ヴ』 と同じようにサティの代表作ともいえる曲です。
東洋的な雰囲気が特徴のこの曲をの好まれる方も多いと思います。
楽譜を手に入れる場合は、全音楽譜のサティ全集かインターネット上でダウンロードできるサービスを利用すれば問題ありません。
難易度も初級から中級という位置づけの曲なので、取り組みやすいのではないでしょうか。
ただし、バッハやベートーヴェンといった古典派の曲に馴染んでいる場合は抵抗があるかもしれませんね。
でも、西洋音楽でありながら東洋的な雰囲気があるこの曲を楽しんでみてはいかがでしょう?
今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。