こんにちは。響です。
読者様は『愛の夢』という曲を耳にされたことがあるでしょうか?
クラシック曲の人気ランキングでも上位にある曲なので、耳にされたことも多いと思います。
ロマンティックなメロディーが印象に残る曲ですよね。
実はこの『愛の夢』という曲の中で一番有名なのは『愛の夢 第3番』
はい、少なくとも3曲は同じ作曲家の書いた『愛の夢』があるということです。
そこで、今回は『愛の夢』がどんな曲なのか、動画や楽譜の入手方法なども調べてみました!
『愛の夢』ってどんな曲?
『愛の夢』を作曲したのはドイツロマン派の巨匠ともいえるフランツ・リストです。
彼は作曲家というよりもピアニストとしての顔の方が有名でしょうね。
『ピアノの魔術師』という別名があるくらい、その演奏技術は卓越したものがありました。
彼の代表作ともいえる『ラ・カンパネラ』や『超絶技巧』などを耳にすればその別名も納得できますよね。
そんな彼の作曲した『愛の夢』ですが、3曲からなるピアノ曲になっています。
特に有名なのが第3番なので、『愛の夢』といえば、この第3番をイメージされる方も多いと思います。
この『愛の夢』ですが、もともと歌曲として作曲した3つの曲を1850年にリスト自身がピアノ独奏版に編曲したものなんです。
元の歌曲のタイトルもご紹介しますね。
- 第1番:変イ長調(『高貴な愛』”Hohe liebe” S.307、ルートヴィヒ・ウーラント詞、1849年作曲)
- 第2番:ホ長調(『私は死んだ』 “Gestorben war ich” S.308、ルートヴィヒ・ウーラント詞、1849年作曲)
- 第3番:変イ長調(『おお、愛しうる限り愛せ』 “O lieb so lang du lieben kannst” S.298、フェルディナント・フライリヒラート詞、1845年作曲)
これらの3曲には『3つの夜想曲』という副題もついています。
歌曲としても楽しめる曲ですが、歌曲で探すときは『愛の夢』では見つけることができないかもしれません。
歌曲としてのタイトルは『おお、愛して下さい、愛しうる限り長く』です。
情熱的でロマンチックなタイトルだと思いませんか?
ところがこの曲は男女の恋愛を歌ったものではなく、人間愛を歌ったものなのです。
あなたがお墓の前で嘆き悲しむその時は来る。 だから、愛しうる限り愛しなさい。 自分に心を開く者がいれば、その者の為に尽くし、どんな時も悲しませてはならない。
ドイツの詩人ヘルマン・フェルディナント・フライリヒラートの書いた詩はこのような内容になっているんですよ。
『愛の夢』の難易度は?
『愛の夢』はクラシック曲の中でも人気のある曲です。
それだけに発表会や演奏会といった場で弾きたい!と思っている読者様もいらっしゃることと思います。
ここでは特に有名な第3番の難易度についてお伝えしようと思います。
愛の夢第3番の難易度はE(上級)です。
たしかに難しいという曲かもしれませんが、リストの他の曲に比べると弾きやすい部分が多いと思います。
- テンポがゆったりしている
- 和音が複雑ではない
- メロディーラインがはっきりしている
弾きこなすのに時間はかかりますが、レパートリーにできた時は達成感が大きい曲だと思います。
元が歌曲なのでメロディーをしっかり歌うことができれば、弾くようになれる曲ではないでしょうか?
『愛の夢』の動画を探してみた!
では、実際に『愛の夢』の演奏動画をYouTubeで探してみました。
名曲といわれる作品だけにいろいろな方の演奏があります。
その中で、フジ子・ヘミングさんの演奏をご紹介します。
『ラ・カンパネラ』の演奏も素晴らしいですが、この『愛の夢』もホントにステキな演奏なんですよ。
続いては歌曲としての『愛の夢』とお楽しみください。
動画の冒頭にも書いてあるように、歌曲のタイトルは『おお、愛しうる限り愛せ』となっています。
ピアノ曲での『愛の夢』はよく耳にされるでしょうが、声楽曲としては珍しいかもしれませんね。
『愛の夢』の楽譜を入手する方法
『愛の夢』は楽器店に行けば、楽譜を手に入れることができます。
でも、近隣に楽器店がないという方もいらっしゃると思います。
そういう方のために、インターネットで購入できるか調べてみました。
『愛の夢 第3番』だけを入手しようと思ったら全音ピアノピース、もしくはインターネットで楽譜を購入できるぷりんと楽譜がおススメです。
全音ピアノピースでは原曲のままですが、ぷりんと楽譜ならアレンジされた楽譜も手に入ります。
1曲500円程度で購入できるので、原曲は無理でもアレンジしたもので弾いてみたい!と方はこちらで探してみるのもいいですね。
この曲以外の『愛の夢』を弾いてみたい、と思う場合は各出版社が発行している楽譜を購入するのがおススメです。
これはウィーン原典版と呼ばれる楽譜になります。
『愛の夢』の第1番から第3番までが収録されているので、1曲だけを購入するよりお得かもしれませんね。
『愛の夢』3つの夜想曲っていうのは本当?のまとめ
今回はリストの『愛の夢』についてお伝えしてきました。
ここで、今回の記事をもう一度まとめてみますね。
- 『愛の夢』はリストの作曲したピアノ曲
- 第1番から第3番まであるが、有名なのは第3番
- 元は歌曲であり、それをリスト自身がピアノ曲に編曲した
- 曲の難易度は上級
- ピアノピースや曲集など、さまざまな形で楽譜は入手できる
『愛の夢』はクラシックの中でも人気のある曲だということがいえます。
ロマンチックな雰囲気があるので、弾いてみたいと思う方も多いのかもしれません。
リストといえば超絶技法というイメージがありますが、この第3番はそこまでテクニックを必要としていません。
弾きたいと思える曲を弾けるようになるのが、ピアノを楽しむ一番の動機ですよね。
今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。