こんにちは。響です。
今回、質問を受けましたのでそのお返事をさせていただこうと思います。
今回の質問は・・・
幻想即興曲の構成って、どうなっているんですか?
幻想即興曲といえば、ショパンのピアノ曲の中でも有名ですし、人気のある曲ですよね。
今回、ご紹介しているのは中村紘子さんの演奏です。
個人的にお気に入りのピアニストなので、彼女の演奏を紹介することも多いと思います。
で、この曲の構成ですが、複合三部形式と呼ばれるものです。ベートーヴェンの『月光』と調性、構成、雰囲気が似ているので、ショパンは出版しないようにという遺言を残していたとか。
- Allegro agitato (A)
- 嬰ハ短調、序奏 + 三部形式(a – b – a) + 経過句。左手は1拍が6等分、右手は1拍が8等分されたリズムとなっています。
華やかなメロディーでCMなどでも耳にしたことがあると思います。
一気に駆け下りるパッセージが印象的ですよね。 - トリオ Più lento – cantabile(フォンタナ版はLargo – Moderato cantabile)(B)
- 変ニ長調、序奏 + 三部形式(a – a’ – b – a’)。後半のb – a’は若干変化して繰り返されています。
ロマンティックなフレーズです。
女性を口説く時に効果的な曲、という意見もあるようですが、これに関してはノーコメントで。 - Tempo I(フォンタナ版はPresto)(A’)
- 嬰ハ短調、三部形式。Aの再現。
冒頭と同じことが繰り返されます。
でも、少しずつ変化がありますね。 - コーダ
- Bの主題が左手部分で回想され、静かに終わります。
このように、わかりやすい構成の曲だと思います。
弾きやすい曲ですか?という声も聞こえてきそうですが、冒頭や中間部分の駆け下りるパッセージが弾きにくいかもしれませんね。
この曲の細かい構成や発想記号に関することは改めて解説したいと思います。
今回は質問ありがとうございました。
できる限り、おこたえさせていただきます。
今回も最後まで読んだくださってありがとうございました。