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バイエルは初心者向き?メリットとデメリットを紹介!

教本について

こんにちは。響です。

ピアノのレッスンを考えた時、どんな教本を使うかということで悩むと思います。

初心者のための教本ということで一番に名前が挙がるものは『バイエル』ではないでしょうか。

このバイエルですが、最近はあまり使われなくなってきているとのこと。

そこで、本当にそんなことがあるのか。

バイエルを使うことのメリット・デメリットについて調べてみました。

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バイエルってどんな教本?

ピアノを習った経験のある方なら、まずやったことがあるというのが『バイエル』だと思います。

赤バイエル、黄バイエルという呼び名もあるので、耳にされたこともあるのではないでしょうか?

この『バイエル』ですが、教本の名称ではないんです。

ドイツの作曲家、ピアノストであったフェルディナント・バイエル(Ferdinand Beyer, 1806年7月25日 – 1863年5月14日)の著書のことなのです。

彼が1850年頃に書いた『ピアノ奏法入門書』(Vorschule im Klavierspiel op. 101)が、入門書であるバイエルピアノ教本として日本で長く親しまれているんです。

引用:Wikipedia

入門書としての役割が強かったバイエルですが、最近は少し変わってきているようです。

保育士や幼稚園の教諭になろうと思う場合は必須といってもいい教本ですが、音楽教室では少し流れが違ってきています。

かつては主流だったバイエルですが、今はバーナムやバスティンを使う教師も多いようです。

インターネットでのアンケートでもバイエルを使用せずにバーナムやギロックを使用するという回答もあるくらいです。

そこで、アメリカやヨーロッパではどうなのか調べてみました。

地域使用される教本
アメリカトンプソン
ジーン・バスティン(英語版)
バーナム(フランス語版)
ヨーロッパドビュッシー
ショパン
バルトーク
カバレフスキー

アメリカでは上記の初級教本、ヨーロッパでは上記の初級小曲集が使用されることが多い 

このように、アメリカやヨーロッパでもバイエルはほとんど使用されていません。

また、バイエル教則本は本来は1冊です。

Amazonなどのインターネットショップをみれば、それはすぐにわかりますよね。

でも、日本では「赤バイエル」(上巻)と「黄バイエル」(下巻)という分け方があるのです。

これは日本独自のものだということを覚えておいてくださいね。

バイエルを使うメリット

このようにあまり使われなくなったバイエルですが、使用するメリットはあるのでしょうか?

「今、バイエルの○○番やってるの」

「やっと、赤バイエル卒業した。次からは黄バイエルかな?」

こういう風にバイエルの番号でどれくらい弾けるかというのがなんとなくですがわかります。

また、保育士や小学校の教員を目指す方もいらっしゃるでしょう。

そんな場合、教員採用試験受験科目の実技試験に『バイエル』が指定されることがあります。

つまり、そういう方々には必須の教本ともいえます。

それ以外のメリットはないのか?

気になったので調べてみました。

両手がどちらもト音記号

ピアノを始めたばかりは何をすればいいのかわからなくて不安だと思います。

この時、両手で同じことを弾く、というのは安心する材料ですね。

混乱することなく弾いていくことができます。

オーソドックスな曲ばかりで弾きやすい

「子どものバイエル」の上巻は教師が伴奏を弾くパターンが多いです。

一人で弾く場合も右手が旋律・左手が伴奏となっているので弾きやすいです。

ピアノを始めたばかりは曲が弾けたという実感を感じることも大切ですよね。

古典派の曲の基礎が学べる

ソナチネやソナタといった古典派の曲になると、音階やアルペジオといったテクニックも必要になってきます。

バイエルではそういった時の手の使い方や指使いなどを勉強することができるんです。

基礎的なことは退屈かもしれませんが、何度も繰り返す必要があるんですよね。

バイエルを使うデメリット

バイエルのメリットをいろいろお伝えしました。

「それなら、バイエルが主流でなくなった理由がわからない」

「バイエルをやっていれば、基礎ができるのなか、どうして使わないの?」

そういう疑問も当然出てきます。

そこで、バイエルを使うデメリットについても調べてみました。

すると、バイエルが主流でなくなってきたということに納得するしかないような理由が出てきたんです。

低い音域に慣れるのが遅くなる

バイエルは全部で106曲の練習曲があります。

その中の44曲までが上巻に含まれていますが、この上巻は最後までト音記号です。

それなのに、下巻になったとたんに低い音域を表す大譜表というものが出てきます。

一気に難易度が上がってしまうのがこのあたりで、ピアノのレッスンを辞めてしまう人が多いようにも思います。

同じような調性、パターン

バイエルは同じような調性の曲が多いです。

長調はシャープ・フラットを使う曲がありますが、短調は基本ともいえるイ短調だけです。

今はいろいろな調性の曲を耳にすることができるので、このあたりで退屈だと感じてしまう場合も多いようです。

なによりも、黒鍵から始まる調性を扱っていないので、黒鍵が苦手となる場合も多いです。

ヘ音記号が出てきたときに悩む

ヘ音記号はピアノの低音部を弾く上で欠かすことのできない記号です。

でも、ト音記号に慣れてしまうと、ヘ音記号の読み方を覚えるのがちょっと大変です。

バイエルの上巻は44曲ということをお伝えしましたが、週に1度のレッスンで1曲ずつ仕上げたとしても1年近くかかります。

その期間でト音記号に慣れてしまったのに、ヘ音記号を読むとなるとホントに大変です。

このあたりで混乱してしまうというパターンも多いように思います。

バイエルは本当に初心者向けなのか?

今回は初心者の教本だといわれている、バイエルのことについてお伝えしました。

【今回のまとめ】
・初心者向けといわれるバイエルだが、今はそうではない
・保育士や教諭を目指す場合は必須
・低音部に対する苦手意識が出る可能性がある
・途中で飽きる可能性がある
このようにメリットとデメリットがあるのですが、日本の音楽教育でバイエルが果たしてきた役割は大きいです。
ただ、大人になってからピアノをやってみたいと思う方におすすめの教本かと聞かれると、首を傾げるしかないというのも事実です。
古典派の基礎からきちんとやりたいと思うのならおすすめするのですが、好きな曲を気軽に弾きたい!と思ってピアノを始めるのであるなら、バイエルはあまりおすすめできないかな?
もっとも、保育士や小学校教諭の実技試験には含まれる可能性が高いので、そちらを目指す方は頑張って練習してくださいね。
今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。
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